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令和3年度修了式を行いました。

 本校では3月19日(土)、1年の締めくくりとなる修了式を行い、久々に1・2年生が一同に会して式に臨みました。

 工藤校長は、「1年の締めくくりとなる大きな節目の日。今年度をしっかり振り返り、春休みは次年度に向けての準備を整え、次年度こそは行事や部活動に思いっきり取り組めることを願っています。」とあいさつしました。

 続けて、教職員離任式が行われ、3月末でご退職される先生方とのお別れを惜しみました。生徒代表からは、一人ひとりの先生方に心温まるメッセージを送り、これまでの感謝を伝えました。

 さて、保護者の皆様におかれましては、今年度、1年を通じて大変お世話になりました。心より感謝申し上げます。次年度におきましても、本校の教育活動に変わらぬご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 令和4年度1学期始業式は、4月8日(金)です。

令和3年度修了式「校長講話」(全文)

 令和3年度の最後の登校日でもある修了式を迎えました。現在、まん延防止等重点措置が施行中ですが、大きな節目の日ですので1,2年生が一同に会して修了式と、この3月31日をもって本校をご退職される先生方の離任式を行うこととしました。

 さて、令和3年度を振り返えると、やはりコロナに始まりコロナに振り回され続けた1年間でした。

 1年生は、予定された入学式は保護者の方と先生方だけで執り行いました。決して多くない生徒集団を「少数精鋭」と表現し、選び抜かれた優秀な集団であり、自信をもって前に進んでほしいと式辞やオリエンテーションの中で話をしました。「少数精鋭」少しは意識してくれたと思っています。また、全員がiPadを持参し、授業や様々な連絡に活用したパイオニア的な学年が1年生でした。iPadの活用は学習成果にもつながったと思います。

 本校の中堅学年でもあった2年生はどうだったでしょうか。2年生は、コロナの影響で本来の学校行事をまだ一度も経験していない学年となってしまいました。体育祭・合唱コンクール・二階堂祭など一生の思い出に残る行事が中止または、縮小され悔いが残ってしまったのではないでしょうか。
 行事に取り組む事の意義は、➀集団への帰属意識や、仲間への思いやりの心を育む、➁困難なことに取り組むことで成就感や達成感を実感できる、③課題を見つけ解決する力を身に付ける、④友達の新たな発見がある等です。このような、学校でしかできない、学校だからできる、貴重な体験のチャンスがことごとく奪われてしまったことは、大変残念でした。3月11日からの修学旅行まで中止となってしまいました。次年度の1学期に代替え行事を考えていますが、中止は学校として皆さんの感染防止や健康を第一に考えての、やむを得ない判断でした。次年度こそは行事や部活動に思いっきり取組める環境が整うことを願っています。

 今年度は、本校にとって今までになかった、新たな施設が出来上がり利用できるようになりました。それは、N-SALCです。英語に特化した自立型学習スペースが完成しネイティブ講師のアリソン先生が常駐するようになりました。グローバル社会の中でたくましく生きていくための語学学習スペースであり、英会話や外国の異文化に触れること。さらに、英語検定への挑戦ができる空間でもありました。皆さんは、この1年どれぐらい活用しましたか。先日、英語科の先生から今年一年間の英語検定の合格者リストをもらいました。2級合格者をはじめ大いに頑張ったと思います。来年度も今年度以上にN-SALCを利用し、新たなチャレンジスペースにしてほしいと思います。

 最後に、世界に目を向けると大変なことが起きています。ロシアが隣国であるウクライナに侵攻し、無差別攻撃を繰り返すようになったのは、2月24日でした。すでに、3週間以上が過ぎています。連日民間人が犠牲となる、悲惨な状況が流されています。見るたび何とかならないのかと思っているのは、私だけではないと思います。何がきっかけで一線を越え戦争に及んでいるのか。暴力を使った時点で正義を語る資格はないと言われています。ロシアのプーチン大統領の目的は何か。EUや各国が果たす役割は何かなど深読みしないとなかなか困難な課題です。人と人が争う、国と国が争うエネルギーを、人を助けたり支援したりするエネルギーに変えなければならないと思います。
 また、日本が今すぐにこのような状況になるとは考えられませんが、我が国の平和についてや国際平和について、考えることが求められます。その一歩は、今、ウクライナで起きていることから目をそらさずに直視し、事実と情報を把握し、主体的に考える事だと思います。

 さて、明日から約3週間の春季休業に入ります。春休みは、児童・生徒・学生にしかない休日です。なぜ、児童・生徒や学生にあるのか。それは、今年度をしっかり振り返り、次年度の準備をするための時間が必要だからです。この意味を十分理解し、スマホを少し離れた場所に置き充実した春休みになることを願っています。

令和4年3月19日
日本女子体育大学附属二階堂高等学校
校 長  工 藤 公 彦