令和3年度3学期始業式「校長講話」
おはようございます。
3学期の始業式は、オミクロン株も含めた、新型コロナウイルスの感染者が急増しているため、急きょ放送で行うことといたしました。
皆さんの記憶にまだ残っているように、昨年はグローバル社会における「多様性と調和」を掲げた、東京オリンピック・パラリンピックが開催されました。日本は開催国にふさわしいメダルを獲得し、多くの感動と平和で豊かな社会が、どれほど貴重であり掛け替えのないものであるかを考える機会となりました。しかし、この時期は都内におけるコロナの感染者数は約4,000人を超え、前代未聞の無観客の開催となり、やはりコロナで始まりコロナで終わった一年だったように思います。さらに、年末の26日からは数年に一度の寒波が日本列島を覆いつくし、大きな被害をもたらしました。
さて、新たな年を迎えました。
「一年の計は元旦にあり」と言われているように、2022年、令和4年の幕開けに伴い、皆さんはどんな抱負をもち目標や計画を立てたのでしょうか。また、今年は十二支の寅年になります。虎は、「千里を駆け千里戻る」との言い伝えがあり、群を抜いた行動力や判断力を持ち合わせた動物です。この寅年にあやかり、今年も自ら考え、行動し、夢や希望の実現に向け、大いに力を発揮してください。
そして、今日は、「誇り」について皆さんと一緒に考えたいと思います。誇りとは「名誉」とか「プライド」などとも言われます。
3年生のほとんどが、すでに進路先を決定しているようですが、まだこれから挑戦する人もいます。進路先が決まった皆さんは、気を緩めることなく、進路先をこれから決めようとしている人への配慮をお願いします。そして、限られた、残り少ない登校日を休むことなく充実させ、3年生としての「誇り」を最後まで失うことなく、卒業に向けた準備を計画的に進めてください。
次は、これから二階堂高校の中心的な立場になる2年生の皆さんです。常に、謙虚に学ぶ姿勢をもち、確かな学力を定着させてください。深い学びは豊かな物事の考え方や、将来の幅広い選択を可能にします。委員会活動や、部活動はすでに皆さんに引き継がれ、それぞれの場面において力を発揮していますが、下級生の誰もが憧れる、「誇り」高い2年生であっほしいと思います。
最後は、少数精鋭の1年生です。義務教育ではない中等教育の厳しさを実感し、努力した9ヶ月間だったと思います。そして、4月から始まる、自ら選択した新しいコースでの学びを、今から楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。全員が揃って進級し「プライド」ある学年集団に大きく成長することを期待しています。
最後に、新たな生命が芽吹く暖かな春の慶びは、厳しい寒さに耐えて我慢してきたからこそ、大きな価値があります。生徒の皆さんは、残り少ない3学期をどのように過ごすかで、4月からの自分が決まると言っても過言ではないと思います。常に目標をもち、達成するためには、何を、いつまで、どの程度行うのかをシュミレーションすることが重要です。目先のことだけではなく、1か月後 1年後 2年後の自分を想像し、決めたことは徹底的に実践する。また、自分のわがままを表面に出すことなく、我慢することも大切です。
引き続きコロナの基本的な感染防止、特に登校前の検温・マスク・3密・換気を徹底し、実りある飛躍の3学期になることを期待し、始業式の挨拶とします。頑張りましょう。
令和4年1月8日
日本女子体育大学附属二階堂高等学校
校 長 工 藤 公 彦