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保育士

無州 有香
2011年度卒業

都内の保育園に勤めています。働き始めてから、今年で7年目になります。

二階堂高校に入った理由は、オープンキャンパスに来て、生徒がフレンドリーで明るい雰囲気がいいなと思ったからです。その時はまだ、将来何になりたいとか特になかったので、総合進学コースを選びました。家庭の事情もあって、高校の許可を得てコンビニなどでアルバイトもやっていました。高校時代は勉強とアルバイトに明け暮れた3年間でした。

頭の隅に「子どもが好き」というのはずっとあって、子どもに関わる仕事がしたいと思い、日本女子体育大学の幼児発達学専攻(現・子ども運動学科)に進学しました。卒業して私立の保育園に就職し、保育士1年目で、0歳児のクラスを担当しました。その時に「赤ちゃんってこんなにも可愛くていとおしい存在なんだ」と知りました。初めて歩いたとか、ものが食べられるようになったとか、シャワーで顔を洗えるようになったとか、その子にとっての初めてをいくつも見ながら、私も保育士として一緒に成長してきました。
同じクラスを2歳になるまで担当して、途中2年間離れ、再び5、6歳児のクラスで担当した時は、子どもたちの成長ぶりにびっくり。0歳児の頃から知っているので、ほんの赤ちゃんだった子どもたちが、こんなにも色々なことができるようになっていることに感動しました。

去年、その子達を無事卒園させることができた時は、「人生でこんな幸せな時はない」と思うくらい嬉しかったですね。卒園式の時にお母さんたちから「第2の母だと思っています」という趣旨のお手紙を頂いたりして、保育士冥利に尽きると思いました。そういう経験って、たぶん保育士じゃないとできないんじゃないかと思います。

よく聞かれるのが幼稚園との違いですが、保育園はとにかく子どもがいる時間が長いんです。長い子だと、朝の7時15分から夜は8時過ぎまでいたりするので、それが0歳からとなると保育園が生活の一部なんですね。保育士の仕事は、教育というよりも人間形成のお手伝いじゃないかなと思います。だから、本当に大事な仕事だと思います。

[2022.06収録]